くらげたちへのレクイエム4

都内金融機関にて社会人7年目。 東京大学法学部卒。メインは読書記録を書いていく予定。▽キーワード:自己啓発、金融、野球、政治、M&A、競馬、AKB、大家志津香、異国のパルピタンテ、ヴィヴィアン・ゆん、dora☆dora、一色葵

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『僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。』出雲充

ユーグレナについて今まで、知っていたことは東大卒で銀行出身の現社長が大学時代の友人と始めた農業ベンチャーということ。正直なところ、この本を読む前までは、出雲社長について、銀行である程度安定した人生を歩もうとしたところで、友人が事業化しそうな材料をみつけたから起業したある意味運のいいベンチャー経営者だと思い込んでいた。
しかし、この本を読んでそれは間違いだと気付かされた。彼は、高校時代から、世界の飢餓問題、エネルギー問題について解決したいという思いを抱いていたのである。そして「仙豆」のような農産物を探したとき、動物的な要素と植物的な要素を持つミドリムシと出会い、ミドリムシに人生をかけることを決めた。銀行への就職は、ミドリムシを通じて「破壊的イノベーション」を起こし、世界を救うという夢に向けた一つのパーツだったのである。
銀行を退職した時も、まったくビジネス化の見通しはたっていなかった。また、ビジネス化の目途がたった後も、それまで支援を受けてきたライブドアへの風評被害もあり、決して順風満帆な道ではなかった。ほかのベンチャー起業家と同様に胃がヒリヒリするような経験を出雲社長も経て今があるのである。
参考になったのは、人間の進歩に資するテクノロジーが世間に受け入れられるには、「サイエンティフィカリー・コレクト」(科学的に正しいこと)と、「エモーショナル・アグリーメント」(感情的な共感)の両方が必要。そのためには、経営者自身が、この領域では自分がナンバーワンであるという自信を持つこと、夢を多くの人にあって共感してもらうことが必要。事業が論理的、科学的に正しいということだけではビジネスを成功させることができず、顧問や少数株主など、誰がその夢に共感してくれたかということも重要であるということを実感した一冊だった。
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  1. 2017/10/01(日) 06:09:17|
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『職業としての地下アイドル』姫乃たま

潜行に続いて、姫乃たまの2作目の作品。失礼ながら、「地底アイドル」にカテゴライズされるであろう彼女が、大手出版社から新書を出すということ自体が、地下アイドルとしてもがく少女たちに勇気を与えるメルクマールであると思う。
読み始めた当初は、とある地下アイドルが身近なファンやアイドルにアンケートを取り、そして、その結果と比較的アクセスがしやすい統計データとを比較して、それっぽいことを語るだけなのではという形で斜に構えながら読んでいたというのが正直なところ。しかし、読み進めるにつれ、著者のガチな思いや文章表現にすっかり引き込まれてしまっていた。
著者の出演する対バンライブを見に行くファンや対バン相手の地下アイドルが地下アイドル全体を現すものではないということ、アンケート結果の分母も必ずしも十分ではないといということに留意は必要であるが、16歳から8年間にわたり長く地下アイドル現場の当事者として、業界の栄枯盛衰を見てきて、また業界の先輩として多くのアイドルやファンと交流してきた彼女の本気の言葉、本気の分析が詰まっていて十分な読み応えがあった。
地下アイドルを特集するテレビ番組や、ぺろりん先生の本のようにある程度きらびやかな地下アイドルの世界を描く書籍も巷に表れているが、よりディープな地下の世界を当事者の言葉で綴った作品は他にないのではないかと思う。
私もなかなか日の目を見ない地下アイドルの応援を続けているが、ここまでリアルな言葉で地下アイドルを語ってくれた著者と、新書として出版してくれた朝日新聞出版に賛辞をおくりたい。
地下アイドルの実態にスポットライトを当てることで、それを知らない人々に親しみを持ってもらうことが著者の願いだが、地下アイドルがファンや運営との関係を見つめなおす、ファンがアイドルとの関係を見つめなおすうえでもいいきっかけになると思う。

満足度☆☆☆☆☆

  1. 2017/09/18(月) 11:13:08|
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異国のパルピタンテバスツアー 2017.09.09

異国のバスツアーへ行ってきました。異国のパルピタンテ3rdワンマンライブのチケット完売記念イベント。
翌日にTOEIC受験を控えていましたし、そもそもワンマンは出張で見に行ってないので参加するつもりはなかったのですが、定員が埋まっていないということで参加することに。参加費は異国にちなんで15,900円。


まずは8時30分に渋谷某所に集合。事前に貰った旅程表には●●タワー前集合と書いてあったのですが、●●タワーはかなり広く、かつ2つの大通りと裏通りに面しており、更に建物の入り口がB1階、1階、2階と3か所ある建物(裏口もあり)。
まずは、異国民(パルピタンテのオタク)が集合場所を探すところからバスツアーはスタート。ドラクエよろしく、連なりながら集合場所を探すというプロセスを経たことで、異国民同志の団結が高まったような気がします。不親切極まりない集合場所の案内だと思っていましたが、そこまで熟慮されたものだったのでしょうか。
Bus_170913.jpg




参加者は、メンバー5名、異国民15名程度、吉岡MG、運転手の総勢22名。
バスの定員は約30名の大きさ。席割は自由で、半分近くの参加者は一人で2席くらい使えるので、TOEICの参考書を解く気満々の私は早々に後方の席を確保。


運転手と吉岡MGより諸注意事項の説明があり、土曜の朝で高速が渋滞為、スケジュールが大きく変動する恐れがあるということで早速不穏な空気が漂う展開。

9時にバスが出発し、序盤は瀬奈・るるによるラジオDJごっことラップ対決(悪口の言い合い)。瀬奈のラジオDJはそれっぽくて聞ける内容でした、るるはDJは無理ですね(涙) 
序盤は異国ソングやほかのアイドルソングをBGMにしばらくの小旅行。
周囲からアルコールの缶を開ける魅惑的な音がちらほら聞こえてきましたが、一滴も飲まないと決めて参加したので、空気は読まずイヤホンしてTOEICのリスニングの模試を解いておりました。


渋滞の中で調布のあたりで異国の○×クイズ大会が開催。景品は普段は撮ることができない集合チェキということで、オタクの目も血走る展開に。


Q. ゆん:ゆんの保有するNitendo3DSの色は緑である。 A. ×白色
Q. たろ:もえたろの出身県は石川県である。 A. ×富山県
Q. るる:るるは、反抗期だった頃、家で出たハンバーグに目玉焼きが乗っていない事に激怒し家出したところ両親が心配して(以下略) A. ○
Q. 花菜:スナック菓子が好きな花菜様のご贔屓のメーカーはカルビーである。 A. ×山芳製菓のわさビーフ
Q. 瀬奈:瀬奈のイメージカラーは元々赤色だった。 A. ×黒だったがサイリウムがないためオレンジになった。
Q. 吉岡MG:吉岡MGの子供は1人である。 正解:×2人(確か、ここ最近2人目が生まれたはずで、おめでとうございます。)

まさかのLondon Blue主現場の方が優勝(笑)


バスの動静はというと、大渋滞に巻き込まれ、かつ朝からアルコールを摂取した異国民の尿意も限界ということで早々に休憩。サービスエリア以外でもトイレのある場所ってあるのですね。

バス内は常時モモクロやチキパが流れて各自が自由にオタ芸されておりましたが、私は黙々とリスニングの模試を解いておりました。途中でななめ後ろの方から、「何読んでいるのですか?」と聞かれて、TOEICの問題集を回答したところ大分「空気読めないヤツ感」が漂っていましたが。


談合坂SAでトイレ休憩。山梨に行くのに二度のトイレ休憩はtoo muchな気もしますが、オタク側は適度にアルコールを摂取しており膀胱が限界だそうで(笑)


何度か道に迷いながらもバーベキュー場へ到着。この幅の道をバスが通れるのかという狭さでも、なんなく通り抜けるバスの運転手はプロフェッショナルでした。


12時30分にBBQ会場へ到着。近場は有名な釣りスポットだそうです。
Mount.jpg

13時から早速BBQスタート、当初予定では11時30分スタートで2時間強を予定していまいしたが、渋滞のあおりを受けて1時間短縮に(涙)
BBQ会場で用意されている肉と野菜と焼きそばを時間内に消化するため、急いで調理し、急いで食べるというあわただしい感じでイベントは進展。流石の宇佐美さんや、ゆん、たろは人気で常に周囲にオタクがいるので、競争倍率の低いるると同じテーブルへ。
るるはマイペースにずっと食べているだけでした(笑) ゆんはテキパキ野菜を炒めていて、いいお嫁さんになれそうですね(照)
るるはサービス精神旺盛というか、寧ろカメラで撮影することを強制されるので、カメラのメモリーカードは大半がるるの写真に。
BBQ_ruru (3)BBQ_yun (4)BBQ_ruru (2)BBQ_yun (2)BBQ_ruru.jpgBBQ_yun (3)

BBQ_food.jpgBBQ_yun (6)BBQ_yun (5)





気の利くオタクの方が、ウイスキーやチーズ、マシュマロを持ち込んでくださったり、大自然のなかで焼く野菜や肉は値段以上に美味だったりで、BBQ自体は満足な内容でした♪

途中からはオタクが持参した水風船を作ったり、花火をしたり。川辺で花火をしていたところ風向きが変わり、花火の煙が他のBBQの客を直撃するという大惨事に(涙)

メンバーは野菜も肉も全て食べきると豪語していましたが、途中で流石に飽きたようで、最後は屈強なオタクと吉岡MGで残飯処理。個人的にはまだ食べることはできましたが、余った野菜を食べ終える前にタイムアップ…






全員で記念撮影して、河口湖のそばのジェルキャンドル製作工房へバスで移動。

4つのテーブルに別れて、それぞれメンバーにそのオタが周囲を囲むという座席配置。
ジェルキャンドルは、ガラスのコップに①色のついた砂を敷いて、②その上にガラスの小物(有料)や貝殻(無料)をおいて、③最後にジェルキャンドルを流し込んで固めるという製造方法。
③は工房の方がやってくれるのですが、工房の方の説明を聞き終わったのが15時10分で、15時20分には①と②の作業を完了しないといけないタイトなスケジュール(笑)
悩んでも時間をかけても仕方がないので、有料の小物を適当にちりばめて5分で完成。
やる気がないのではなく、どうせ100%のものが出来ない領域では、スピードに一番拘って70%でも提出するのが私のスタイルなので←
Candle.jpgCandle_yun.jpg




ジェルキャンドルが固まるまでの間、河口湖畔で即席の撮影会を開催。

恐らく異国のオタクになって初めて流石の宇佐美さんの写真を撮りました。
kana.jpg


たろが得体のしれない貝殻を拾ってきたり、ゆんが魚の骨と写真を撮ったりと、なかなかカオスな撮影会だったそうです。
(私は泳げるのですが、水辺は大学時代に山中湖に沈められて以来のトラウマなので、一行を大分離れたところから眺めておりました。)

るるは相変わらずのマイペースで、雲の隙間から見える太陽光を「オーロラ」だと声高に叫んでおりました(涙)
Lake_ruru.jpg

完成したジェルキャンドルを受領し帰路へ。途中コンビニで適度に帰りの食糧とドリンクを調達。



帰りのバスは3時間程度でしたが、〇×クイズ大会2回戦、オタクからメンバーへの質問コーナー、マウントレーニア(ENIGMA)でのセトリを考える、の3本立て。

吉岡MGがずっとエグニマと仰ってました(涙)


○×クイズの景品は絶対相対アイドルのCDもしくは集合チェキ券(選択制)。
意外と絶対相対持ってない方いるのですね。我が家に将来異国が売れたら転売する為に100枚くらい眠っているのですが(涙)

Q. もえ:もえたろの新しいペットの名前は「ちゅうたろ」である。 A. ×「きゅうべえ」
Q. るる:るるは高校時代の成績がオール5だった。 A. 正解:○
ここで他の方は全滅して、商品の全員チェキ券をゲット♪
るるが高校時代オール5だった(るるがオール5を取れる高校に通っていた)というのは結構知られた話だと思っていたのですが。

Q. 瀬奈のアキドラ(AKIBA ドラッグ&カフェ)時代の当初の名前は、「ゆか」or「ゆりん」? A. ゆりん
Q. るる:るるは双子の妹と小中高同じ学校だが、一度でも同じクラスになったことがある。 A. ×両親の意向で、同じクラスにはしなかった。
Q. 絶対相対アイドルでメンバーの意見を変更になったのは、「歌詞」or「ダンス」? A.歌詞(「推しは誰なの」のパート)
Q. 巨人対横浜勝っているのはどっち? A. 横浜
Q. 札幌対磐田勝っているのはどっち? A. 札幌

次いでオタクからメンバーへの質問コーナー(1人1問)
Q. 一神家文化祭(参加しているオタクが主催のライブ)が楽しかった? A. 全員○ ※お弁当が出る稀有なイベント
Q. 性格の表裏が激しいメンバーがいる? A. 全員× ※他のアイドルと比較すると、異国さんはかなり健全だそうで(笑)
Q. 外面・内面含めて一番かわいいのは自分である? A. 花菜・ゆん○、瀬奈・たろ・るる× ※瀬奈・たろは花菜、るるは瀬奈が1番かわいいとのこと
Q. 自分の一番可愛いと思うパーツは? A. るる⇒耳、たろ⇒目、瀬奈⇒歯、花菜⇒トータル
Q. 自分が男として付き合うならどのメンバーと付き合うか? A. 流石の宇佐美さんがルックスと性格で人気でした。
Q. 過去に二度と来ないで欲しいと思ったオタクがいる? A.(回答非公開)
Q. アイドルではなく、やりたかったものがある? A.瀬奈は元々役者志望というお話
Q. 苦手なライブハウスがある? A.(回答非公開) ※全会一致でしたが、なるほどと思う回答でした。
Q. 吉岡MGに不満に思うところがある? A. 全員○ ※吉岡MGのメンタルへの影響を考慮し途中で打ち切り。寧ろ膿は出し切るべきだと思うのですが←
Q. 自分のオタクがDDでも構わない(他のアイドルへ行くことは仕方ない)? A. たろ・ゆん・瀬奈○、るる・花菜× ※るるちゃんは唯一無二の存在なのに、他に推しがいるのはおかしいとのこと。るるが箸休め的な存在なら致し方ないとの何とも切ない回答
Q. 過去に対バンしたアイドルで、このアイドルに入ってみたいと思ったところがある? A.(回答非公開)

無難な質問をしてしまいましたが、「今の事務所をブラックと思うか?」とかの方が盛り上がったのでしょうか。

談合坂SAでは止まらず、石川PAで土産を買うため途中休憩。
石川PAって東京都内だと思うのですが、山梨のお土産は購入できたので、るるの妹用の土産を購入して差し入れ。家族繋がり厨ですので←

最後にバス内でマンとレーニアのセットリストをファンの総意で決定。
私の投票した革命、エルドラドは落選。一曲目シンパシーいいと思うのですが。
最後に一番盛り上がる曲で高揚感を残したままライブを終えたいというのはわかるけれど、最初のインパクトが大事だし、メンバーの名前がわかる曲が1曲目の方がそれこそ初見のファン以外とのシンパシーが醸成されると思うのですが。

予定より30分程度遅れて渋谷へ到着。
○×クイズの景品の集合チェキを撮影。時間がないので、サインはマウントレーニアの物販でという鬼畜。翌日TOEICなのでマウントレーニアいくつもりなかったのですが…


最初はどうなることやらという感じでしたし、バスに乗っている時間が想定外に長いツアーでしたが、バスの中で異国民を楽しませようという工夫が見られてかなりの満足感はありました。
参加した異国民の感想で、バスの中での異国民同士の交流や呑みが楽しかったという感想が多かった印象ですので、アルコールの力を借りずにファンをentertainしていくというのが課題ですかね。普段、ライブハウスで酔い潰れている私が人のこと言えた義理ではないですが。
またバスツアーの企画があったら、翌日に試験がなければ参加してみようと思います。


  1. 2017/09/16(土) 00:08:59|
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SCOOP!

SCOOP!

【あらすじ:Wikipediaより】
カメラマンの都城静は、かつて数々の伝説的スクープをモノにしてきたが、今では芸能スキャンダル専門の中年パパラッチとして、借金や酒にまみれた自堕落な生活を送っていた。そんなある日、ひょんなことから写真週刊誌『SCOOP!』の新人記者・行川野火とコンビを組むことになり、日本中が注目する大事件に巻き込まれていく。

【感想】
見ていてすごい映画だと思った。ここまでストーリーで予想を裏切られる作品というのもない。映画館で見ていたら無茶苦茶ポップコーンが進んだと思う(笑)
序盤は、下世話なパパラッチのお話。FRIDAYや文春が売れるように、みんな成功者の下世話な話が大好き。そのテリトリーで成功していく過程を描くことで観客を引き込みながら爽快感を感じさせるとともに、こんな下世話なままでいいのだろうかという感情を抱かせる。その感情を昇華させるべく、周囲の仲間に発破をかけられながら、主人公もかつての情熱や夢を取り戻し、ジャーナリズムとは何かという問いに命を懸けて立ち向かう。
主役の福山雅治と宮崎あおいの演技がすごいのは勿論だけれど、狂喜に満ちたリリーフランキーやジャーナリズムの理想と現実の狭間で葛藤する滝藤賢一の、バリキャリでいい女という吉田洋と脇がばっちり固まっている。
万人受けする映画ではないと思うけれど、中年パパラッチを描いた作品という切り口も斬新だし、もう少し評価されてもよかったのではと思う。CHINEMA CHANNELでの配信作品で久々の大当たりを引いた感じでした。

満足度☆☆☆☆☆
  1. 2017/06/11(日) 03:06:09|
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『起業家』藤田晋



サイバーエージェントの社長の起業からAmeba 成功までの回顧録。
サラリーマンやっていて仕事もそれなりに充実していて、待遇にも満足していると、起業をしようという感情はなかなか湧かない。かといって組織の論理と自分の価値観がバッティングしたりすることはあるわけで、そういう時に組織の外で自由にサービスを提供したほうが社会により価値を提供できるのはないかと思うことはある。そういう時にふと手に取った本。
華やかやでイケイケの社長かと思っていたけれど、買収戦略や新規投資への目線が手堅いのが非常に意外で、だからこそライブドア、インデックス、GMOと多くの起業がバブルの代償で苦しんだなかで生き延びてきたのだと思う。(人生一度きりしかないわけで、時勢を見て天下を取るために勝負をかける彼らのギャンブルが間違いだとは決して思わないけれど。)メディアで取り上げられる「キラキラ女子」や20代の子会社社長など、華やかなイメージが強かったが新卒重視の人事方針など非常に手堅い会社なのですね。
起業家の苦労や孤独は伝わってきたけれど、起業して何か価値を提供したいというよりは、起業家として成功を収めることが自己目的化している印象。もちろん、藤田氏のような成功した起業家が現れることで、彼に続く起業家が現れてほしいという高邁な意思はあるのだと思うけれど。惜しむらくは、起業前の苦労や一定程度の規模になる前の苦労を描いてくれたほうが、後に続く若者の参考になったと思うけれど。まぁ、下世話な読者が気になるのはライブドア事件の裏話だったりするので致し方ないですね。
代理店事業から、メディア事業(アメーバ)への転換プロセスが後半の中心。今となっては、芸能人のブログといえばアメーバでかなりのPVを毎日稼いでいる。ブログという文化がそもそも日本に根付いてなかった時代、役員も社員も株主もブログの将来性をそして誰もその投資に理解を示さなかったなかで、自分を信じて莫大な投資を継続する覚悟というのはたいしたものだと思う。トップダウンで意思決定し、失敗したら去る、投資の結果として創業社長として得た株式価値を失ってもいいという覚悟があったからこそアメーバは生まれたのだと思う。
おそらく今のAbemaTV事業も、かつてのアメーバと同じ状況。いくつかのコンテンツは莫大な視聴者を稼ぐが、サーバーが落ちるなど、まだまだシステムインフラも不安定。多くのコンテンツはお世辞にも、TVなどの既存にメディアに勝てる質とは思えない。テレビ局の社員は相変わらず高給取りで、ネットに押され気味であるとはいえ、TVに勝つことができれば莫大な金塊を掘り起こすことができると思う。アメーバ事業と同じく、藤田氏とサイバー社が投資を我慢して継続できるのか注視してきたい。

満足度☆☆☆★★

  1. 2017/06/10(土) 22:05:32|
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なぜ男性地下アイドルがいないのか

「なぜ男性地下アイドルがいないのか」仮説を考えて来いと、上司に言われたのですが、冷静に調べてみると男性地下アイドルって結構いますよね。毎日のようにどこかで、メンズアイドルフェスって開催されていますし。

とはいえ、地上のアイドルではAKBじゃなく、ジャニーズのように男性アイドルも相応に市場規模を持っているのに、地下アイドルといえば女性アイドルの方が圧倒的に市場規模は大きいのか理由を考えてみました。

① DDファンの少なさ
男の地下アイドルファンにはDDと呼ばれるファンが一定層いて、取りあえずライブを楽しみたいから現場へ行く、気になったら物販でお金を遣うという層が一定程度います。一方、女性ファンは男性地下アイドルの「専オタ」と言われる方が多い印象。なんとなくライブを楽しみたいから現場へ行くということは少なく、自分の目当てのアイドルがいるからライブへ行くし、物販でお目当てのアイドルに結構なお金を遣うという方が多い印象。
語弊があるかもしれませんがが、本能的に男性はできるだけ多くの遺伝子を残したいという欲求があり、浮気をする生き物なので、色んなアイドルでお金を遣う。何年もオタクやっていて「単推し」を貫くことができている男のオタクなど見たことがないです(笑)
一方、女性は子供を産むことができる期間は人生の一部だけ。また、一人の男性の子供しか妊娠できないという制約があり、複数の男性を同時に愛する(推す)ということはしないのかなと。女性ファンは目当て以外のアイドルの為に時間を使う。アイドルのライブや物販の時間以外に価値を見出すということはしないのかなと。

② ファンの経済力の差
女性地下アイドルの男性ファンが10~60代まで幅広いのに対し、男性地下アイドルの女性ファンは10~30代に限られている印象。
女性アイドルのファンは一流企業勤務の中年男性であったり会社経営者であったり、かなりの金額をオタ活に使えるのに対し、特に男女の賃金格差は大きくて20代前後で月二桁万円遣える方の母数が少ないのは致し方ないのかなと思います。

③ ファンコミュニティの差
①が正しいとすると、男性ファンでいうところの「ガチ恋」が多い訳で、その中では上手くファンコミュニティが機能していかないので、界隈を大きくしていこうという意識が働かないのかと。男性オタだと、ファンコミュニティの内部で上位になりたい、界隈が大きくなっていく過程を眺めるのが楽しいというファンがいて、その人たちが生誕やワンマンなどイベント企画時にお金や労力を遣うけれど、自分が推しにとっての一番でありたいという思うファンばかりでは、そういう企画も上手くいかないのかなと。男性地下アイドルを推したことはないので、これは完全に仮説の域をでません。

取りあえず、上司に意見をぶつけてみて仮説をブラッシュアップしていこうと思います。
  1. 2017/03/05(日) 22:39:43|
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ウィーナー 懲りない男の選挙ウォーズ

民主党大統領候補ヒラリーが批判を浴び、トランプ大統領誕生の大きな要因となった私的メール利用問題。そのメール私的利用は、民主党議員ウィーナーのセックススキャンダルを調査する過程で見つかった。ハンサムな容姿と巧みな弁舌で人気を集め、ヒラリーの右腕と評される妻と理想の夫婦として注目されていたウィーナー。しかし、ツイッターへの誤投稿から、女性と性的なメッセージや画像を送りあう性癖を持っていたことが明らかになり議員を辞職する結果に。
2年後ウィーナーは妻や周囲の赦しを得ながら、ニューヨーク市長選に立候補して再起を目指す。その選挙において密着取材が行われた作品が本作品。
物語の序盤では、セックススキャンダルの被害者である妻の赦しもあり、リベラルなNYの市民はウィーナーに再度のチャンスを与えようとする。世論調査ではトップに立ち、対立候補がウィーナーの人格攻撃をしようものならブーイングが起こる始末。ウィーナーも周囲も選挙戦に手ごたえを感じた矢先、ウィーナーには再度のスキャンダルが生じてしまい、それはウィーナーの政治生命に止めを刺す結果に。
おそらく、撮影陣は二度目のスキャンダルの後はガッツポーズしていたのでは。結果的に、選挙コメディドキュメンタリーが出来上がったわけですが、選挙戦終盤のいくら政策を訴えようとしても性的嗜好についても質問しかされないウィーナーが哀れになる。
ただ、いくら展開が面白くてもドキュメンタリーは本物のコメディには勝てないわけで、一度過ちを犯した政治家が、市民に赦され再起していく熱狂を描いたドキュメンタリーのほうが映画として価値があったのではないかと。
今までの選挙ドキュメンタリーはマック赤坂であったり泡沫候補を描いた作品が多いですが、資金調達パーティであったり幹部会議であったり、有力陣営の裏側を描いた作品というのは珍しいのでそこには価値があると思います。
いずれにせよ、政治家もアイドルも下ネタには注意しないといけないですね。
  1. 2017/03/05(日) 21:40:23|
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『しんがり 山一證券最後の12人』 清武英利

1997年に自主廃業を発表した山一證券。多くの社員が、沈みいく船を見捨て新たな職を探す中、会社に踏みとどまって経営破綻の理由を追及し、また法人の清算業務に就いた社員がいた。真相究明と清算業務を続け、最後まで会社にとどまって企業の最後を見届けた「しんがり」社員の姿を実話に基づいて描いた経済小説。
著者の清武英利といえば、巨人軍代表として渡辺恒夫氏とトラブルを起こして追放されたイメージが強いが、この本を読んで記者としても超一流なのだなと感心した。
記者らしく緻密な取材を重ね、また、山一破綻劇の決して中心ではない脇役たちに焦点を当てて、破綻の裏には何があったのかを描こうとする視点はすばらしいと思う。
「簿外債務」「含み損」「飛ばし」。本来、会計は企業の静的な財産の実態をありのままに表現し、多くのステークホルダーにわかりやすくするもの。しかし、会計によって評価をされる経営者にとっては、「飛ばし」などの複雑な技法を採用することで、決算を実態とは異なる見栄えの良いものにする誘惑が働いてしまう。経営が上向けば、いずれは「飛ばし」を解消できると思っても、現実はそうはならず、組織に突然死をもたらす時限爆弾へと変化していく。
東芝の減損の問題にもあるように、会計で無理を通せば、その悪影響はいずれ出てくるもの。「山一證券」という教訓を生かして、わかりやすく不正のない会計基準と運用制度を作っていかなければならないなと感じた
  1. 2017/03/05(日) 21:13:00|
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『懲戒解雇』高杉良

三菱油化がモデルとなる経済小説。
主人公は財閥系繊維メーカーの課長として、経営企画のエースと目されているが、ある役員と対立してしまう。更に自分の仲人であり理解者でもある役員が子会社への転出となり、対立する役員は専務へと昇格する。一方で、主人公や海外子会社を利用した不正を突き止め、その不正を建白書という形で告発する。
会社はそのもみ消しを図り、主人公の過去のルール違反を汲まなく調べ上げ、それを理由に主人公に懲戒解雇を突きつける。主人公は、自分の名誉を守るため、会社を訴えて対抗する。

日本の雇用慣行における「三種の神器」は終身雇用、年功序列型賃金制、新卒一括採用といわれる。高度経済成長期においてはそれらが上手く機能し、社員は会社が定年まで面倒を見てくれると信じてがむしゃらに働けば良かった。そうした中で、社員にとって「懲戒解雇」はサラリーマン人生の死刑宣告にも等しく、社員が会社に歯向かって訴える、不正を告発するなどあり得ないことであった。
主人公のことを思う同期や上司も、経営者の意を汲んでのことではあるが、主人公に穏便に懲戒解雇を受け入れるように進言するが、主人公は自分の正義と名誉を守る戦いにうってでる。

現代は経理のチェックや経費の承認プロセスは厳しく、会社のお金で呑むなんて接待くらいに限られるが、昔は小説内で書かれているように社内の私的な呑み会を交際費として扱うようなことは許されていたのだろう。
密にはルール違反や不正であっても、時代によって組織として何が許されるのか、何が社会の非難を浴びるのかは個々の事情によって変わってしまう。一般社会においても許されないことも、ある会社によっては社内政治や経営層の圧力によって善とされてしまうこともあるだろう。
そうした見過ごされた不正に遭遇した時に主人公と同じように、組織に歯向かう勇気は自分にあるのかを考えさせられた。
終身雇用も年功序列も崩壊し、会社は守ってくれない現代においては、会社の明らかな不正に手を貸すほうが人生のリスクになってしまうのかもしれないが。


  1. 2017/03/05(日) 19:55:33|
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日本で一番悪い奴ら

日本アカデミー賞の授賞式を見ていて、唯一知らない作品だったので関心がありレンタルして鑑賞。原作は『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』。稲葉事件をモチーフに、現役警察官による覚醒剤取引や拳銃売買、その背景にある警察の組織的な裏金作りや不祥事を描いた作品。

ロシアとも接して密輸の窓口となりやすい北海道において起こった警察の不祥事事件。柔道の腕前を買われて警察官になった主人公は、当初は不器用で結果も出せず苦しむが、ピエール瀧演じる「悪い先輩」の薦めを受けて、暴力団と癒着した点数稼ぎに邁進していく。愛人を囲ったり、覚醒剤売買の上前を跳ねて贅沢な生活を送ったり、主人公には罪の意識はない。自分のことを必要悪として、むしろ正義として悪に手を染めていく。
周囲の警察官も拳銃や覚醒剤の検挙実績を挙げるため、主人公を咎めるどころか利用していく。しかし、結果として主人公とその相棒は逮捕され、相棒と主人公をけしかけた同僚は死を選ぶ。主人公を利用した人間たちの罪は問われることのないのに。
程度の差はあれ、一般的なコミュニティにおいても、違法とはいわれないまでも、自分の意に沿わないことをやらざるを得ないケースはままあるだろう。その時、上司や組織の意に反してまで自分の正義を貫くことはできる人間は少ないだろう。誰しも、与えられた環境や役割によってはこの映画の主人公のように悪に染まってしまう。
タイトルである「日本で一番悪い奴ら」は一体誰のことなのか、考えさせられる作品。



  1. 2017/03/05(日) 19:49:12|
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