くらげたちへのレクイエム4

都内金融機関にて社会人7年目。 東京大学法学部卒。メインは読書記録を書いていく予定。▽キーワード:自己啓発、金融、野球、政治、M&A、競馬、AKB、大家志津香、異国のパルピタンテ、ヴィヴィアン・ゆん、dora☆dora、一色葵

白ゆき姫殺人事件

会社の真裏に映画館が出来たので平日の昼間に行ってきました。
建物自体も大混雑でしたが、平日の昼間なのにスーツ姿のサラリーマンもちらほら(笑)


あらすじ: 人里離れた山中で10か所以上を刺され、焼かれた死体が発見される。殺害されたのは典子(菜々緒)で、容疑者は化粧品会社のOL城野美姫(井上真央)。テレビディレクターの赤星雄治(綾野剛)は、美姫の同僚、家族、幼なじみなどに取材。典子が美姫の同期入社で、美人で評判だった一方、美姫は地味で目立たない存在だったことが報道され……。

報道をベースとしたネットでの中傷や個人情報の暴露というネット社会の闇を描きながら、人の記憶や思考の危うさに警鐘をならすサスペンス。
事実は一つなんだけれど、それは人の目や思考というフィルターを通すことでいかようにも書き換えられてしまう。しかも、それを伝聞で聞いている以上は、その人が真実を語っているとは限らない。
ネットはワイドショーや曖昧な情報をベースに既成事実を作り、群衆心理で卑劣な個人バッシングを繰り返す。
SNSでのコメントを活用することで、リアリティがかなり高まっていたように思います。twitterは速報性もあり、便利なんだけど、安易かつ誤解を招きやすい分析をしがち。自分自信も反省させられました。

ワイドショーばかり見ていると人は違和感を感じながらも、短絡的なストーリーに流れてしまんですよね。シンプルに考えるというのは楽なんだけれど、必ずしも正解とは限らない。
「浅はかな犯罪・事件」という言葉が使われるけれど、それを喋っている司会者やコメンテンターの発言が一番浅はかで短絡的だったりするという皮肉。


特殊な映像技術を使っているわけじゃないのに、メイクや演技のみでそれぞれの登場人物のフィルターを通した真実をそれぞれ描くというのはすごいと思います。井上真央ってこんな地味だったっけ?って違和感を抱きつつも、それに慣れてきたと思ったら、どんどん別の顔が見えてくるという。

えれぴょんもあの声がいい味だしてて、オフィスにいそうなゴシップ好きOLというのはドンぴしゃでした♪


人の記憶は捏造されるんです…

満足度
☆☆☆☆☆

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  1. 2014/03/31(月) 21:09:25|
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「負けてたまるか!!震災との闘い」猪俣隆弘さん講演会 2014.3.14

会社を通じて南三陸町社会福祉協議会事務局長猪俣さんの講演会のご案内をいただいたので参加してきました。
被災地ボランティアで3度ほどお話をうかがってまして今回で4回目。
ご本人も大変な経験をされていながら、時折冗談も交えながらも被災地にリアルと課題解決に向けた未来への思いを語られていていつもすごい方だなと感服させられました。


■南三陸町の被害状況
・被害を受けたのは町の約68%のエリア。
・養殖の盛んなエリアだったが津波でダメージは甚大。
・震災後で人口が5,000人減少。大半が労働の担い手の世代の町外への流出。


■南三陸町の現状
・阪神大震災はボランティア元年だが、2011年は企業ボランテイア元年とも言える。NPOや個人のボランティアは1年で帰る方が多かったが、企業は現在でも支援してくれている。
・企業にボランティアを継続してもらうには、企業のニーズとボランティアセンターのニーズをマッチさせwin-winの関係にすることが必要。現在もボランテイアセンターを開いているのは南三陸町だけ。補助金の続く残り1年は継続する予定。
・補助金で町民の雇用(時給800円)も生み出せたが残り1年のみ。今後の定職をどうやって生み出すかが課題。
・今後はハードだけでなくソフト面でのケア(心のケア)が必要。メディアは悲しい映像と工場・商店街など復興の映像しか流さないが、生活現場では復興はまだまだ。被災地のことが取り上げられるのも3.11の前後だけ。
・仮設住宅では生活不活発病が深刻。特に男性は外に出ないので認知症が進むケースも。二重ローンでアルコール中毒になるケースや、いじめ・不登校お深刻。住宅再建できる資力があるかどうかで経済的格差が明確になる。町民同市の摩擦やフラッシュバックも。


■ボランティアセンターの歩み
・被災地に来てくれるだけで町民に勇気を与えてくれる。戻って周囲の方に被災地の現状を伝えてくれることが復興の一助になる。
・ボランティアの方に「頑張れ」と言われることは辛い。被災地と被災者は120%の状況で走っている。
・当初はボランティアは宿や食事を確保した自己完結だったが、それは時代遅れ。町には大きな旅館が残ったこともあり、スキルのある人材を雇用するなどボランティアの受け入れ態勢を拡充してきた。
・現在も猪俣氏は月2回は風評被害や震災の風化を防ぐために講演している。放射能の風評はひどいが、被災地では放射能の測定は十分にやっている。東京の方が危ないのでは。
・不足しているものと不足していないものが極端。いらないものは不要とお断りする必要がある。(実際に、洗濯前の衣類が大量に送られてきたともあった)
・3年間でボランティアの方は492百万円の労働力と608百万円の購買を提供していくれて少なく見積もっても経済効果は1,100百万円以上。
・被災地以外の観光のアピールポイントが必要。モアイ像がイースター島以外で唯一あるのでそれを軸に新たな観光需要を発掘していきたい。


■南三陸町が抱える課題
・現状公共工事は入札をかけても予定価格の倍もざらで不調になるケースも多い。
・仮設住宅の集約を進めてコミュニティを確定させる必要がある。
・モノ・カネは十分。寧ろもらい癖がついてしまう。就労・ビジネス機会の不足が喫緊の課題。
・災害公営住宅の建設は3~4年先。移った後に高齢者が外に出るようになる必要がある。
・10年後は65歳以上の高齢化比率が35.6%を超える見込み。雇用を創出して元気な老人を生み出す。女性はたくましいので仕事になるとわかれば高齢者でもtabletを使いこなす。
・高齢化に伴い福祉負担が増えることは不可避ではあるので、対応するために福祉モールを建設したい。さまざまな事業を集約することでランニングコストを抑える。


■首都圏直下型地震に備えて
・南三陸町では19.1mの津波が襲ったが、50cmの津波でも人は立っていられないし土砂や瓦礫に巻き込まれるので命を奪われる。直下型地震の場合は看板やガラス、火災などへの注意が必要。
・自分の住んでいるエリア、職場、通勤経路、行楽先が地震でどういう影響を受けるのか把握しておく必要がある。静岡だと5分で34mの津波が来るという想定もある。
・1週間分の備蓄は必須。後は暖を取るため、包帯代わりに靴下を常備しておく。濡れた時、寒い時にどうするのを事前にイメージしておく。
・社会インフラが停止した状態で、生理的欲求にどう対処するのかイメージしておく。特に女性は集団行動がマスト。南三陸でも略奪等はあった。
・津波の場合は使命感は捨てる。使命感を持った消防団員、役人が大勢犠牲になった。まずは生き残ることが最優先で、生き残ってから自分の仕事をするべき。



■所感■
都会に住んでいると被災地への思いや、震災があったことすらも薄れていってしまう気がしているので、今回のような機会は本当に貴重でした。私はたまたま震災直後に被災地に入ってそのリアルを知ることができたので、寧ろそれを忘れるということは難しいです。正直、自分が直接的な被害を受けたわけではないのに、震災後は弱めの睡眠導入剤なしでは眠れなかったですし。

でも、メディアを見ても、周囲の反応を見ても東日本大震災や自然災害への意識というものが薄れてしまっていると思います。高層ビルなのに会社の避難訓練も義務参加者以外は皆目参加しない。誤報とはいえ緊急地震速報が流れた時に私は真っ先に災害キットとヘルメットを抱えてデスクの下に潜りましたが、みんなPC作業を継続して私を笑っている人もいるわけですから人間というのは忘却する生き物なんだと思います。「天災は忘れた頃にやって来る」という言葉は50年以上前から存在するのですが。

震災後一年間は金融機関として何ができるかを考えたりもしましたが、自分の知恵が足らずに何も思いつかず。労働力の提供(=ボランティア)と資金の提供(寄付と被災地物産品の購入)だけしかできなかったですね。
被災地にとって雇用とビジネスの創出が課題となっているなかで何ができるかをもう一度考えてみようと思います。


あとは、震災の経験を生かしていつ来るのかわからない災害に備えるかですね。
消防団員になるというのは「会社の兼業規定に抵触する(=消防団員は公務員)」という理由で無理なので、災害時支援ボランティアに登録しようと思います。災害時に役立つスキルが必要ということですが、危険物管理などの理系の資格はそもそも受験資格がないので、初級救命講習を来月受ける予定です。


  1. 2014/03/16(日) 00:56:45|
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