くらげたちへのレクイエム4

都内金融機関にて社会人7年目。 東京大学法学部卒。メインは読書記録を書いていく予定。▽キーワード:自己啓発、金融、野球、政治、M&A、競馬、AKB、大家志津香、異国のパルピタンテ、ヴィヴィアン・ゆん、dora☆dora、一色葵

闇金ウシジマくん ザ・ファイナル

【あらすじ(公式HPより)】
トゴ(10日で5割)という違法な高金利で金を貸し、返せない客をシビアに追い詰めるアウトローの金融屋・カウカウファイナンスの丑嶋馨(ウシジマ・カオル)。
「カオルちゃん、あのウサギは元気?」
竹本という同級生がカネを借りるために丑嶋の前に現れたことで、決して語られることのなかった丑嶋の過去が明かされる。
丑嶋の盟友の情報屋・戌亥や、カウカウの社員で盟友の右腕・柄崎と高田、心優しい受付嬢・モネ、最凶最悪のライバル・鰐戸三兄弟に加え、女闇金・犀原茜と部下の村井も参戦、そこに丑嶋を破滅させようとする腕利き弁護士・都陰とその部下・あむ、美容界のカリスマ・万里子も絡んで息もつかせないドラマが幕をあける。
丑嶋は本当に血も涙もない人間なのか。12年の歳月を超えた因縁の最終決戦の果てにあるのは和解か、決裂か? 絶望か、希望か?

【感想】
シリーズで一番暴力的描写が多い作品でえぐい描写は多かった。その分、なかなか感情移入はしづらく、余り頭を使うこともないので、物足りなさはあった。丑嶋や江崎のバックグラウンドにフォーカスしているので、シリーズとして見てきた人を対象にしている作品か。キッズリターンもそうだが、モロ師岡は本当に悪い先輩の役が似合うし、六角精二や八嶋智人など、この人がこの役ででて本当にいいのかというハラハラ感はあった(笑)
頭を使う話ではないが、消費者金融の社会問題化⇒グレーゾーン金利判決⇒過払い弁護士の発生という消費者金融を巡る流れや、銀行系消費者金融しか生き残れない業界環境、規制強化(過度の保護主義)により借りたい人がまともな業者から借りられない現状等にも触れていて、零細業者の地道ななど話の本筋とは関係ない各登場人物の何気ない発言に含蓄は感じられた。



  1. 2016/11/05(土) 10:50:32|
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『どんなにがかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法』Eiko

「開脚もできないやつが、何かを成せると思うな。」

開脚の女王と呼ばれてYoutubeで300万動画再生を達成したヨガインストラクターの著書。
私は従来体が硬いのと、大学野球部時代以来腰痛に苦しんできたので体が柔らかくなればいいなと購入。
4週間でできるようになるそうなので、倍の8週間かかったとしても今年の忘年会の余興でやるには間に合うかと期待してます。

まだ初めて1週間も経過してないですが、オフィスで四股トレーニングをするとその後体が軽くなって席に座る姿勢がよくなってきた気がします。

著者によると開脚には以下の6つの効果があるとのこと。
1)アンチエイジング、ダイエット効果
2)けがの予防
3)脚のむくみ改善、脚の引き締め
4)全身のバランスが整い、お腹が引き締まる
5)股関節が正常の位置に戻り、いためにくくなる
6)O脚やX脚の改善にも効果あり

本の構成は、①開脚の成功事例、②開脚プログラム、③開脚を題材とした小説の3部構成。まさかの③がページの大半です。
①②はYoutubeでの動画からの付加価値はない印象。せっかく有料のコンテンツとして出すのであれば、何か付加価値があればよいうのに。
開脚の本ということで、製本面での工夫は面白いとは思いましたが(苦笑)

満足度
☆★★★★

  1. 2016/10/23(日) 08:40:55|
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『空気のつくり方』池田純

DeNAの球団社長が30億円の赤字球団を建て直す過程でのマーケティング戦略を振り返った一冊。DeNAはついに今年Aクラス入りを果たすわけですが、元はBクラスが当たり前の弱小球団。それなのになぜ、球場は満席なのかその秘密が書かれている。著者は商社・広告会社・DeNAという輝かしいキャリアだが、文章は平易で上から目線感も無く熱血ベテラン監督と話しているような感覚でスラスラ読める。
マーケティングの方法論自体に真新しさはないが、現場目線、ファン目線で空気を感じ取り、自ら手本となる事例を見て回る池田社長のDeNAの成功(まだ途上だが)をもたらしたのだろう。
勝ち負けという経営側では如何ともしがたい要素に注力するのではなく、自分のコントロールできる領域については徹底的に拘り、アメリカの成功事例をお手本としながら、ロジカルに考え抜く姿勢には感銘を受けた。
野球の勝敗を決する要素として占めるのは選手の実力が大きいのかもしれないが、スポーツにおいては会場全体の空気が勝敗に与える影響は決して少なくないと思う。アメリカのボールパークというコンセプトで球場の空気を一変させ、チームに勢いを与えて成功した事例がDeNAであり、広島であり、ソフトバンクなのだと思う。
価値のない財やサービスを売るのはともすれば詐欺になってしまうが、価値のある商品が売れないとすれば、それは売り方の問題。特にモノ以外のサービス業に従事する方に読んで欲しい一冊。

地下アイドルを見ていると、アイドルのパフォーマンスは秀でているのに運営が何も考えてないと売れないという例は良く見る。デジタルとアナログを駆使して、サービスをどうオタクに売り込むか。PDCAを回すという基本的なことすらできていない運営や、単にスケジュール調整などの事務に終始している運営(ひどい場合はスケジュール調整すらできない運営)が多すぎる気はする。ライブの入れ方にしても、日々のSNSでの活動にしても、その意図や戦略が見えればそれに気づくファンは支えるし、変われなければ顧客にラッキーで選ばれるしかない状況が続き、日の当たらないまま終わっていくのだと思う。

【エッセンス】
・コントロールできるものに徹底的にこだわる。 
・予知能力と察知能力を磨く。
・SNSを活用する。
・感性・直感・ひらめき・創造力の前提としてのデータ分析。
・経営を安定させ、その後チームに投資し、経営とチームの好循環を生む。
・徹底した組織分析/市場分析/顧客分析
・戦略ターゲットを定めて、彼らが実は求めている商品を創造
・ストーリーを創造する(商品と顧客、自社と顧客がつながるコミュニケーション )
・ストーリーが伝わる広告・PR
・コンテクストを読む。


  1. 2016/10/19(水) 06:52:16|
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『「東大」「ハーバード」流・16倍速仕事術 「掛け算」で成果を伸ばす 』本山勝寛


【感想】
東大・ハーバード大学院を卒業しNPOの広報担当として莫大な業務量をこなす筆者が、成果を最大限出すための方法論を述べた作品。
何か一つの取組によって16倍の成果を出すことはできないが、成果に結びつく要素に分解してそれぞれを少しずつ伸ばすことで成果16倍を達成しようとする。

具体的には、勉強成果=地頭×戦略×時間×効率と4要素に分解し、それぞれの要素を更に分解していく。
・地頭=「読む力」+「書く力」+「計算する力」
・戦略=「目標の立て方」+「情報力」+「プランニング」+「チームワーク」+「人脈術」
・時間=「スキマ時間の活用」+「優先順位とメリハリ」+「時閣の捉え方」
・効率=「段取り力」+「IT力」十「目的志向力」+「集中力」

それぞれを伸ばす方法論について真新しさはないが、どれも大きなコストをかけずに実現可能なものばかりで非常に実践的な内容に感じた。

満足度
☆☆☆☆★


  1. 2016/10/17(月) 09:45:40|
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『タックスヘイブン』橘玲

【あらすじ:Amazonより】
シンガポールでもっとも成功した日本人金融コンサルタント北川がホテルから墜落死した。死んだ北川の妻・紫帆は現地に、高校の同級生・牧島とシンガポールへ赴く。紫帆はそこで北川の現地妻と息子の存在を知る。北川は1,000億円を扱うファンドマネージャーだったが、政治家や会社社長など、数々の顧客のプライベートバンクの口座に10億円、50億円規模で穴を開けていた。背後に見え隠れする、日本の首領が仕組んだブラジルへの原子力発電施設輸出計画とそれを見込んだファンドとその失敗。紫帆と大物政治家の過去。大物フィクサーの影と蠢く謎の仕手グループ。そして起こった大物政治家秘書の暗殺。北川の死は自殺か、それとも殺人か? 口座から消えた巨額の資金は、どこへ送られたのか!?

シンガポールを舞台とした金融ミステリー。タイトルのタックスヘイブンはパナマ文書でも話題となりましたが、日本語に訳すと税金のかからない楽園すなわち「租税回避地」。舞台となるシンガポールのような国々は、外貨獲得の為に意図的に税金を優遇する制度を整え、企業や富裕層の資産を誘致している。
せっかく稼いだお金を税金で取られるのはばかばかしいと考えるのは悲しい人の性。お金持ちは節税スキーム自体に価値を見出し、そのスキームをアレンジするコンサルタントが跋扈し一つのビジネスとして成立している。
小説を読みながら、国際的な外貨決済の仕組み、祖関回避の手法など話のネタとして知っておいて損はない知識もちりばめられていて、金融機関で働く身として参考になった。(実務で使えるレベルではないが、あくまで自分の専門外の領域の参考として。)

各登場人物のアクの強いキャラクターと闇、シンガポールのリアルな背景描写が相まって、飽きることなく一気に読み終えてしまった。当初はプライベートバンキングを舞台にした金融ミステリーかと思ったが、読み進めるにつれ拝啓には国家レベルの大きな闇が隠されているという展開に興奮を覚え、作者の逞しい想像力に感嘆せざるを得なかった。

満足度
☆☆☆★★



  1. 2016/10/16(日) 09:44:22|
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『サラブレッドと暮らしています。』田村正一


園田競馬場に勤務する厩務員が、ホースマンの日常をコミカルに描いた作品。

この本を読んで再認識したのは、競馬って馬という動物が走っているのだなという当たり前といえば当たり前のこと。
指数や調教タイム、持ち時計等のデジタルな予想ばかりしていると、そこを見失いがち。
動物なので怪我や病気になることもあるし、性格ややる気が原因でレースに勝てないこともある。
競馬は馬を狭いゲートに閉じ込め、鞭で叩き故障のリスクを負わせてまで走らせるある種残酷なスポーツ。多くの牡馬は自分の遺伝子を残す事は許されずにその生涯を終えていく。
だからといって、馬はヒトに寄り添わなければ生きていけないし、生まれて来ない方が幸せだから繁殖しないというのも違うとは思う。

人間と寄り添って生きてきた長い歴史を持つ馬が生きていくには、競馬は必要なのだろうし、競馬という事業を成り立たせるためにも馬券を買って楽しむことが重要なのだろうと感じた作品でした。

満足度
☆☆☆☆★



  1. 2016/10/15(土) 09:43:42|
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TV出演した話


先日、2分程度らしいですがテレビ番組に出演しました。
黒歴史でもあるAKBイントロクイズ王座決定戦以来のメディア出演で今回も黒歴史でした(笑)

事前に私のインタビューが使われるかもしれないという連絡は頂いたので、念の為会社の就業規則上問題ないかは確認しておきました。
金融機関で働く人が見る時間の番組ではないのか、職場では「見たよ」等の反応は一切なかったので杞憂でしたが。

インタビューでは芸人の方相手に30分程度はお話ししましたが、他に何人もインタビューしていましたし、私も正直気の利いた回答が出来た気もしないのでどう使われるのかは自分でもわかりませんでしたが「後方彼氏面」という切り口とは(笑)
我が家にはテレビがないので実際の映像は見ていないですが、ちゃんとライブで沸くオタクとの対比でしっかり彼氏ヅラしていた模様。あれでも自分のなかで沸いている方なのですけれど。
スタッフの方も丁寧にオタクの心情や事情について質問されていました。何時間も撮影した映像のなかから見ている側で興味の沸くエッセンスを抽出して、それを補足する材料を揃えていく番組作りの大変さが垣間見えて感動しました。

惜しむらくは、私の推しが出勤に日だったら宣伝になって良かったのにとは思いましたが(笑)
放送はされませんでしたがインタビューでは推しへの愛を延々と語ったおかげもあってか、何秒か異国のパルピタンテさんも映していただけたようで何よりです。
まぁ、オタクがメディアに出ても仕方のないので、いつか当人たちがフォーカスされてテレビにでるのを見てみたいですね。

後日聞いた話ですが、偶々テレビを昔の推しが見ていたとか(苦笑)
  1. 2016/10/14(金) 09:42:09|
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凶悪

【あらすじ(Wikipediaより)】
スクープ雑誌「明潮24」に東京拘置所に収監中の死刑囚・須藤から手紙が届く。記者の藤井は上司から須藤に面会して話を聞いて来るように命じられる。藤井が須藤から聞かされたのは、警察も知らない須藤の余罪、3件の殺人事件とその首謀者である「先生」と呼ばれる男・木村の存在だった。木村を追いつめたいので記事にして欲しいという須藤の告白に、当初は半信半疑だった藤井も、取材を進めるうちに須藤の告発に信憑性があることを知ると、取り憑かれたように取材に没頭して行く。

【感想】
原作は、実際に起きた「上申書殺人事件」を基にしたドキュメント。
リリー・フランキーとピエール瀧という本業は俳優ではない2人の演技がとにかくすごい。メディアで見る二人は優しさと人間味が感じられるが、映画中の2人は人殺しにしか見えない。
一方で、家族に見せる笑顔は父や夫としてのそれであり、人がここまで二面性を持てるのかと驚くばかり。
殺人事件を題材としていることで後味の良い終わり方ではないが、助演2人の演技目当てだけでも見る価値はある。
糖尿病と肝硬変を患う高齢者に無理やり高濃度の酒を飲ませて殺すというやり方は、殺人としては証拠に残り辛い方法と妙に感心したが、このやり方でもし自分が美女に飲まされたら死ぬまで飲むのではないかとかなりリアリティと恐怖があった。

満足度
☆☆☆☆☆




  1. 2016/10/13(木) 09:40:44|
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『赤めだか』立川談春

【感想】
立川流四天王の一人で、チケットの最も取れない落語家の一人と言われる談春のエッセイ。高校を中退後、立川談志に入門してから、真打昇進に至るまでの苦難と葛藤を描く。
軸にあるのは師匠である天才男子の教えや言葉たち。落語の世界では異端とされる立川流で、なぜこれほどまで多くの実力のある落語家が育ったのか。談志の画期的な育成手法と、その天才に魅了され、天才を理解する為にもがく談春や志の輔たちの姿が描かれている。
この本が落語家の本として圧倒的なベストセラーになったのは、何をおいてもその読みやすさ。語感であったり、比喩であったりが心地よく、きっとこの本を音読したら楽しいのだろうなという小気味よさを感じさせる。勿論、師匠である談志無しにはこの本は成立しないのだが。
私は立川流では圧倒的に志らく贔屓なので、志らくの描かれ方には納得はいかないが。

満足度
☆☆☆★★


  1. 2016/10/12(水) 09:39:43|
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『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』岩崎夏海

【感想】
アイドルに「おすすめの本は?」と進められたら真っ先に挙げる本がこの本。経営学の巨人であるドラッガーについて、高校野球の女子マネージャーがチームを改革していく物語に即して説明していく。
顧客とは何か、自分達は誰に対して何を提供しているのか、チームとして各メンバーにどう役割を与えるか、強み弱みをどう発見するか、コミュニティを巻き込むにはどうするか。もちろん原著は経営学の本であるので、ビジネスパーソンが自分の周囲に当て嵌めて読む上でも十分にエッセンスが詰まっているが、よりこの本のノウハウを当て嵌めて効果を発揮すると思うのが部活動の世界や地下アイドルの世界だと思う。誰か、「地下アイドルのマネージャーがドラッガーのマネジメントとプロフェッショナルの条件を読んだら?」を書いてくれませんかね。
野球をやっていた身からすると、これくらいの工夫で甲子園に行かれたらたまったものではないというのが正直なところですが(甲子園を目指す連中の努力と量は少々の工夫で太刀打ちできるものではないので)、興味深い野球理論や若者たちの葛藤も描かれていて泣ける要素もあり、野球経験者でも読んでいて飽きないと思います。

満足度
☆☆☆☆☆

  1. 2016/10/11(火) 09:36:36|
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